星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回析

(2026年2月21日更新)

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

皆さんは、インターネットや図鑑などで星の写真をご覧になったことはあるでしょうか。よく見ると星の光が点ではなく、まるで十字のように尖った形で輝いています。星は点なのに、なぜ十字になっているのでしょうか?。実はこの現象、「光の回折(かいせつ)」という光の性質によって起こるのです。
この記事では、星が十字に輝いて見える仕組みをわかりやすく解説するとともに、星空観察会での応用事例をご紹介します。星を「見る」だけでなく「魅せる」ためのアイデアとして、皆さんの観察やイベント企画の参考になれば幸いです。

この記事でわかること
・簡単に作れるクロス竹串で観望会に応用する方法がわかる
・クロス竹串の作り方、装着の仕方がわかる
・光回折の仕組みがわかる
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竹串で光回析

星が十字に輝いて見えるようにするために「クロス竹串」を使います。この写真のように手作りです。クロス竹串を屈折式望遠鏡の対物レンズ(望遠鏡の先の方に)に装着します。

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

クロス竹串の作り方

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

①料理の焼き鳥に使う15cmの竹串を用意します。
②串の真ん中にこのように切り込みを入れます。2本とも。

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

③切り込みを双方合わせて高さを揃えます。
④90度になるようにクロス中心部を木工用ボンドで接着します。
 念のためセロファンテープで補強します。タコ糸でクロスに縛るとより強く補強できます。
⑤クロス中心から1cm間隔で目印を油性ペンなどで目盛りを入れます。

クロス竹串の装着

屈折式望遠鏡の対物レンズにクロス竹串をセロファンテープで止めて装着します。クロスの中心がレンズの中心になるように、目盛りを目印に位置を決めます。

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

屈折式望遠鏡の対物レンズです。

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折
星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

この例の場合、四隅が同じメモリになる位置を探すと4メモリ目の少し内側でした。

反射式望遠鏡の場合

星空観望会 光回折
ニュートン式反射望遠鏡

ニュートン式反射望遠鏡の場合はすでに副鏡を支えるための支柱(クロス)があります。ですから竹串クロスを装着しなくても十字に見えます。

星空観望会での応用

星空観望会の晴れの日アイテムとして、竹串クロスを使った具体例を挙げます。

竹串クロス観望会の準備とコツ

準備とコツを紹介します。

  1. ピントはしっかりと合わせる
    クロスの光筋は星より暗いため、ピントをぴったりに合わせます。
    お客様によってはピントずれがあるので見えないとおっしゃる場合は、お客様にピント合わせをやっていただきましょう。
  2. 対象天体は明るい恒星が良い
    夏はベガ、冬はシリウスあたりでしょうか。惑星や月は星が面に見えるためクロス効果はありません。
  3. 竹串クロスを見せる
    小学生は工作が大好きです。親近感がありうけます。
    なぜ?と質問を受けたら光の性質の話をしましょう。

竹串クロスを使った事例①

星空観望会でクロス竹串を装着した状態で、クロスを楽しんでもらう案内例です。

主催者:「夏の恒星で一番明るいベガという星を見ましょう」
お客様:「あー明るいですね」
主催者:「星が十字に見えませんか?」
お客様:「そう言われればかすかに細く見えます。きれい。」
主催者:「なぜそのように見えるか種あかしをしましょう。これです。竹串で作ったクロスを望遠鏡の先に着けるとそう見えるのです。」
お客様:「そうなの。」
主催者:「では、もう一度望遠鏡を覗いてください。」
主催者:対物レンズをゆっくりクロスごと回す。
主催者:「どうなりましたか?」 
お客様:「十字が回っています!」
主催者:「面白いでしょう!」

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折
星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折
星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折
星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

竹串クロスを使った事例②

星空観望会でクロス竹串を装着しない状態で、クロスを楽しんでもらう案内例です。

主催者:「冬の恒星で一番明るいシリウスという星を見ましょう」
お客様:「あー明るいですね」
主催者:竹串クロスを対物レンズの前に近づける
主催者:「ではもう一度見てください。さっきとの違いが分かりますか?」
お客様:「うーーん。分からない」
主催者:竹串クロスの説明
お客様:「十字が見えました!」
主催者:「面白いでしょう!」

竹串クロスを使う利点

私が思う利点は次の通りです。
・漫画の星の絵の形に近いため親近感がある。
・見た目が綺麗・美しい。
・手作り感がお子さまの興味を引く。
・クロスを動かしたり、脱着すると遊べる。
・光の性質に興味を持たせられる。
・クロスを時計回りに回したとき、望遠鏡で観ると反時計回りに回るという不思議に気付く。

光の性質(光回折)

光回折の原理を説明します。高校の物理で光の性質(波としての性質があること)を学習します。この波の性質がこの現象を起こさせています。

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折

竹串にぶつかった光は通過しませんが、ギリギリ竹串の端を通った光は内側に回り込みます。反対側でも同じく回り込みます。光が回り込むことによって竹串の部分が暗くならず、むしろ明るくなり、光の束(回析光条)となります。光が回り込む度合いはホイヘンスの原理に従います。

天体写真撮影での応用

屈折式望遠鏡でクロス竹串を装着して天体を写真撮影すると暗い星もクロスがはっきりと表れます。装着する角度を調整して撮影すると躍動感のある写像になります。もちろん自分の天体写真に対する考え方でによっては好き嫌いがあると思いますが、一例として紹介しました。

星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折
クロス竹串なし
星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折
クロス竹串あり(垂直)
星空観望会 晴れの日アイテム 竹串で光回折
クロス竹串あり(ななめ)
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まとめ

竹串を使った簡単なクロス竹串で光の性質(光回析)を利用して星をより美しく演出する工夫もあります。

おまけコーナー

いかがだったでしょうか
私はクロス竹串を作ったきっかけは、屈折式望遠鏡でピントを合わすためでした。反射式望遠鏡に慣れていた私は光回析が細くはっきりする場所がピントの山としていました。屈折式望遠鏡では星が一番小さくはっきりした場所ではありますが、下手でした。ピント合わせのために自作したアイテムが回転させると面白い写像になるなと思い、星空観察会でも使ってみてもらっています。何がきっかけになるか分からないものです。
ありがとうございました。

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