星空観望会 雨の日アイテム ランドルト環

(2025年10月22日更新)

星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環

望遠鏡を使って星を観察する「星空観望会」に参加されたことはありますか?
こうしたイベントは天候に大きく左右されるため、雨天時にはイベント中止になるか代替えとして室内で星の解説や天体にちなんだ工作など、内容はさまざまです。これを主催者側は「雨プロ」(雨バージョンのプログラム)と呼んでいます。
この記事では、そんな雨プロの一例として、私が考案した「ランドルト環」を使った室内アイデアをご紹介します。
雨の日のアイテムとしてヒントになれば幸いです。

この記事でわかること
・星空観望会主催者側の雨プロのアイテムとしてのヒントが分かる
・どういったアプローチで誘導するかのシナリオが分かる
・ランドルト環を使うメリットが分かる
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雨の日アイテム

星空観望会の雨プロのおすすめアイテムは「ランドルト環」です。

星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環

ランドルト環とは

視力検査で使われる「C」の字のような形をした視標のことです。切れ目の方向を判別することで視力を測定します。

どのように観望会で使うのか

雨の日の場合は室内で行います。LEDライトを点灯しその前にランドルト環を印刷した紙を貼り付けます。写真はたまたま星の形をしたLEDライトです。LEDライトの光は強いので光を弱めるために大きな紙でライト全体を覆い減光しています。その上にランドルト環を張り付けます。
左の写真が点灯する前、右の写真が点灯中です。

星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環
星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環

これをできるだけ遠くに設置して望遠鏡や双眼鏡で見るというものです。ライトを点灯しないと暗くて見づらいですし、光っている方が星らしく、お客さんに受けがよさそうですね。
LEDライトを取付けるには制約があります。例えば教室の場合は壁に貼ることになりますが、張って良いのか、そもそも取付けられる材質なのかという問題があります。距離や高さの制限もあり、融通が利きません。そこでカメラ三脚の登場です。

三脚のシューのカメラねじにクリップ型のアダプタを取り付けます。クリップにLEDライトを挟みます。

星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環
星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環



分かりやすいように野外に置いて撮影しました。三脚ですので高さ調整、角度調整、場所移動がスムーズにできます。
雨プロ以外でも観望会前の空が明るい時にも使えます。特に夏場の観望会は日没が遅いためその時間帯に望遠鏡の説明とともに望遠鏡を覗いて視力検査をするというのも良いでしょう。

ランドルト環を使ったシナリオ例

シナリオ例をいくつか紹介します。

視力検査

①ランドルト環の説明
  「これ知ってる?」「どこかで見たことあるかな?」「ライト付けるよ」
②3mほど離れて視力検査
  「これどっちが開いてますか?」上下左右方向を変えて遊ぶ。
③うーんと離れて視力検査
  「これどっちが開いてますか?」「見える?ちょっと見えないね」「望遠鏡なら見えるかな」
④ランドルト環LEDライトを三脚に固定。望遠鏡をランドルト環に導入
⑤導入とともに望遠鏡の簡単な説明
⑥望遠鏡で覗いてもらって視力検査
⑦望遠鏡の役割や星が見える理屈を説明

上下左右に見えることの発見

⑧上下左右反対に見えることを気付いてもらう
⑨もう一度見て体験と理屈を説明

双眼鏡と比較する

⑩双眼鏡があれば同じように覗いてもらう
  上下左右反対手はなく普通(正方)に見えることが体験できる
⑪望遠鏡と双眼鏡の違いを説明

星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環
天体望遠鏡で見るとランドルト環は左が開いている
星空観望会 雨の日のアイテム ランドルト環
双眼鏡で見るとランドルト環は右が開いている

ランドルト環を使うメリット

いくつかのメリットを紹介します。

ランドルト環の視点から

認知度が高くお客さんの興味をつかみやすいこと。
ランドルト環という名前は分からなくても、だれもが小学校の時の「目の検査」で見たことがあるアイテムですね。

お客さんの視点から

望遠鏡を覗いたという体験ができること。
観望会に来られるお客さんは何を期待して来られるのか?。それが雨で阻害された時、お客様の期待にできるだけ答えることが大切だと思います。その一つが望遠鏡を覗いてみることと考えます。望遠鏡に触れることだと思っています。その対象が分かりやすく星型のアイテムであれば楽しい雰囲気になります。

科学的な視点から

上下左右反対に見えるという事実とその理由を理解することで科学への導線ができること。
不思議を体験してもらうことが大切です。なぜ上下左右反対に見えるかと聞かれると思います。その場合は望遠鏡の断面図を描いてレンズの光軸の話をするのも良いですが、なかなか理解しにくいものです。そこで視点を変えてこういった説明はいかがでしょう。
「星の光はとても暗いのでレンズは高価なものを使っています。光は反射すると少し暗くなるという性質を持っています。上下左右を元に戻す(正方)するためには2回反射させないといけません。そうすると2回分星の光が暗くなります。それはもったいないので望遠鏡はわざと正法しないでできるだけ明るい状態で光が届くように作られています。宇宙には東西南北、上下左右はありません。だから困ることはないのです。一方双眼鏡は地上の風景や人を見るものですから上下左右を元に戻す(正方)ことをしています。地上は明るいので多少暗くなっても問題ないからです。なんといっても逆さまだと気持ち悪いですから双眼鏡は正方しています」

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まとめ

ランドルト環は皆さんになじみがあります。ランドルト環を望遠鏡でみる事は視力検査をしているようなものです。また双眼鏡と望遠鏡では見え方が違うことが体験できます。

おまけコーナー

いかがだったでしょうか。
ふとした思いつきで手作りで安価な教材がひとつできました。星型のLEDライトは星好きの私にプレゼントしてもらったものです。ランドルト環はインターネットの画像を紙に印刷しライトの前に貼り付けました。ほぼ材料費は0円です。写真の星型LEDライトはIKEAやホームセンターにあるようですが、最近見かけません。このアイテム、実際の観望会での実績はなくテスト段階ではありますが、メンバーの中では大いに盛り上がっています。実績ができましたらそのフィードバックをこの記事に追加したいと思います。
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