Last Updated on 2023年9月3日
ホルン演奏中に楽器のお手入れが原因で演奏に支障が出たことがありませんか。ロータリーの回転がぎこちなく、それが原因で「音外し」「音の立ち上げの遅れ」などに繋がったりしていませんか。私はオイルを差しただけでは解決しなかったので、ロータリー周りの修理(リペア)に出すことにしました。この記事では、私自身の体験から初めてロータリー調整をしたことを記事にしてみました。何かのご参考になれば幸いです。
ホルンのロータリー調整によるメリットとデメリット
修理するデメリットよりメリットのほうが多いですが、まとめてみました。
メリット
運指がスムーズで引っかかるところがない
ロータリーの回転がスムーズです。新品で楽器を買った頃を思い出します。押した後の戻りも早いです。そのため、速いパッセージやトリルがはっきり演奏できるようになります。
指ごとのレバーを押さえる感覚の差がなくなる
レバーを押さえる力の差がなくなったため、指の負担が減りました。
運指による雑音が小さくなる
私の楽器は、ロータリーの回転幅の端に黒いゴムが付いています。このゴムが劣化していて、鉄のように固くなっていました。ここにロータリーが当たって、カタカタと異音がしていました。黒いゴムを新品に交換してもらい、雑音が小さくなりました。
吹奏感が変わる
ロータリーの汚れがなくなったおかげで、息が通るようになりました。
なんだか気持ちがいい
ロータリーの裏側はオイルでギトギトになっていて、そこに細かいホコリが付着していて汚い。リペアさんのサービスでしょうか。掃除しにくい箇所がきれいになっていました。新品の楽器の様に気持ちいい。
デメリット
吹奏感が変わる
原因はリペア前の楽器の「癖」や「慣れ」だと思っています。私の場合は、息が通るようになったおかげで、音を上に外してしまいます。これも練習で楽器に慣れていくしかありません。
どれくらいの頻度で調整するか
頻度については、個人差がかなりあると思います。
プロ、アマチュア関係なく、毎年定期的に調整をやっている方もいらっしゃいます、そうでもない方もおられるようです。私の場合は、演奏する前に必ずオイルをさせないとロータリーがぎこちなくなってしまうことが毎回続くので、思いついたようにリペアに出しました。
楽器の使用頻度や奏者の考え方があるので、頻度については答えがありません。
調整費用
プロの楽器修理(リペア)の方に任せることになるのでお金がかかります。一般的なレートは1つのロータリー調整で5000円。フルダブルホルンの場合は ロータリーが4つあるので2万円ということになります。(2023年情報)。高いか安いかは、それぞれの人の感覚によるものだと思います。
自分の場合は、ロータリー清掃(分解)の技術もなく、道具もありません。ロータリーの内部構造はブラックボックスです。自分で調べながらやるにしても、失敗するリスクもあります。ですので、プロのリペアの方に任せることにしました。
調整までの手順
まず、リペアの方(大型楽器店・個人店)に連絡を取って日程や予算を相談します。新学期が始まる4月、5月など、学校の部活で使っている楽器のリペアが殺到する時期で、1ヶ月待ちということもあるそうです。自分の演奏スケジュールに合わせて日程調整しましょう。
メリット・デメリットでも書きましたが、リペアすると吹奏感が変わるので、演奏会本番など大切な行事が終わった後に調整するほうが良いと個人的には思います。
後は楽器の搬入方法、搬出方法、支払い方法を確認します。
まとめ
楽器を買って30年近く過ぎて、初めてのロータリー調整でした。リペアさんの話によると、ロータリーとその周りには30年分の汚れがあり、「やりがいがありました」とのこと。恥ずかしい話ですが。ロータリー調整で楽器が新しくなったような新感覚です。たまのロータリー調整をおすすめします。
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