ホルンの基礎練習プログラム-2023年グリーゼバージョン

(2024年2月28日更新)

ホルン基礎練習

ホルンの基礎練習プログラム-2023年グレードアップバージョンを公開します。
2022年、自分の新たな弱点を2022年バージョンにブレンドした新しい自分オリジナルの基礎練習プログラムを作りました。
本記事では、あくまでも基礎練習プログラムの一例になりますが、ご参考にしていただければと思います。

2022年グリーゼバージョンとの違い

誠に勝手な記事で申し訳ありません。
自分が久しぶりにホルン触れ、復帰して練習を開始して約2年。20年近いブランクのおかげで、改めて自分の弱点を見直すことができました。この1年でさらに自分の既存の弱点、新規の弱点が見えてきたので、基礎練習プログラムをメンテナンスするために、「(新)2023年グリーゼバージョン」にアップグレードしました。自分がエチュードに使っている「コプラッシュ」が求めていることを想像し組み込みました。
アップグレードしたポイントは次の通りです。

  • 音域を増やす
     (反省)過去の習慣から練習音域を1オクターブにしていた
     (対策)1オクターブから2オクターブに拡張
  • 音階や跳躍幅を増やす
     (反省)音を外す。特にG
     (対策)跳躍幅が6度、7度、8度を追加
  • 高い音の練習
     (反省)高い音がやせる、出ない
     (対策)上のB(ベー)より高い音を音階やタンギング練習に組み込む
  • リップスラーの充実
     (反省)スラーがぎこちない
     (対策)1パターンを3パターンに増やす

(新)2023年グリーゼバージョン

(新)2023年グリーゼバージョンでは5つのカテゴリに分けで楽譜に起こしました。5つのカテゴリとは、
・音程練習
・音階練習
・跳躍練習
・音階タンギング
・リップスラー
です。

音程練習

合奏中、特定の音が他の人と音程(ピッチ)が合わないことに気付きます。相手は同じホルンパートの先輩であったり、中音域の他の楽器であったり様々です。「自分の音程は正しいのか?」と、気分がモヤモヤとしながら合奏するのは、あまり気持ちよくないですね。それは自分の音程に自信がないからです。
それなら基礎練習に取り込もうと考えました。Fの音を基音として、半音ずつ下がっていきます。
この時、チューナーを使って、まずFのピッチを合わせます。F管、B♭管どちらも運指は解放(何も押さえない)です。主管を抜き差ししてピッチを合わせます。
次にEの音。運指は2です。チューナーを使って、音程を確認します。このようにして半音ずつ確認を続けます。下の譜例は四分音符で書いていますが、音程合わせが目的のため、音の長さにこだわる必要はありません。
くどいようですが、音程の「確認」をします。自分の音程の傾向を認知するのが目的です。その先に各抜差し管の調整(抜き差し)をすることになります。まずは認知することが重要です。

ホルンの基礎練習-音程確認

音階練習

音のツボを狙って、ムラのないように練習します。具体的には1つ1つの音の音量、音質が均一であることを確認します。
また、メトロノームを使って、運指によるテンポのズレがないかを確認します。
2022年バージョンに比べると、F音階だけでなく、♭系3つ、#系3つを追加しました。
・♭1つのB音階(べー)
・♭2つのEs音階(エス)
・♭3つのAs音階(アス)
・#1つのC音階(ツェー)
・#2つのG音階(ゲー)
・#3つのD音階(デー)
譜面には書いていませんが、2オクターブ音階も行います。

ホルンの基礎練習-代表的な音階

跳躍練習

2022年バージョンに比べると、分散音階の乖離度数を3度 4度、5度に加えて、6度、7度、8度を追加しました。
自分で作ってみて思ったのですが、6度以上は難しいです。そんな時はテンポを落としてチャレンジしてみてください。とは言え、音が当たらないし、音そのものが出ません。特に最後の8度は3オクターブ近い音域になります。でも、音が鳴らなくても、途中でやめることなく楽譜の最後までテンポ通りに吹き切ります。鳴せば鳴る(成せば成る)かもしれません。
ポイントは、音階練習と同じですが、音のツボを狙って、1つ1つの音の音量、音質が均一であることを確認します。

ホルンの基礎練習-跳躍音階

音階タンギング

2022年バージョンに比べると、F音階だけでなく、♭系2つを追加しました。
・♭1つのB音階(べー)
・♭2つのEs音階(エス)
しかも音域は2オクターブ。狙いは高音、低音を鳴らす練習です。
テンポに遅れたり走ったりしないように気を付けます。あえてテンポが取りにくい3連符を採用しています。ブレスは適当にとってください。
最初は高音が鳴らなかったり、低音がはっきり発音できなかったりするでしょう。でも、途中でやめることなく楽譜の最後までテンポ通りに吹き切ります。音が鳴らなくても、息のスピードやアパチュアの大きさの変化を感じることが大切です。
あと、コツとして、タンギングは固めに短く、つまり、スタッカート+アクセントがついているアーティキュレーションで練習することです。ある意味、勢いが手伝って、高音や低音が出しやすくなります。

ホルンの基礎練習-音階タンギング

リップスラー

2022年バージョンに比べて、オールリニューアル。自分がよくやっている好きなものを紹介します。
なお、譜例はB管で解放(何も押さない)の例です。あとは運指で、
「2」→「1」→「12」→「23」
と半音ずつ下がっていきます。運指「13」や「123」も練習してもよいのですが、私の場合はまともな音が出ないので、「23」まで吹いた後、「12」→「1」→「2」→「解放」と半音ずつ上がって終了です。
1列目は1オクターブの跳躍で高音狙い。
2列目は1オクターブの跳躍で低音狙い。
3列目はスラーの速さ狙い。

ホルンの基礎練習-リップスラー

まとめ

バージョンアップしたものの、こなすのに時間が必要となりました。合奏までに駆け込みで時間がないときは優先順を決めています。私の場合は
優先1:②音階練習 3つぐらい
優先2:⑤リップスラーの1列目
優先3:④音階タンギングの1つ目
です。

本譜例は私の視点から考えたものです。あくまでも参考にしていただき、各自が自分の基礎練習のメニューを作ることを期待しています。

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