ホルン初心者が驚くこと 7選
(2024年2月28日更新)
中学生の部活で初めてホルンなるものを手にした時、驚いたことがあります。
今、シニア前になってホルン演奏復活し、過去の自分を思い起こし、自分なりに驚いたことを7つにまとめてみました。
ホルン経験者、未経験者問わず参考になさってください。
ホルン初心者が驚くこと 7選
7つピックアップしてみました。
- 息をいれるだけは音が出ないんだ。
- 3つしかボタン押せないのにたくさん音が出るよ。
- 金(ゴールド)でできていると思っていた。
- 水が溜まる。
- ポツポツと異音。楽器が壊れたんじゃないかと心配する。
- 管が抜けるんだ。
- ホルンって左手で吹くんだ。
息をいれるだけは音が出ないんだ
金管楽器はただの金属の管です。
リコーダーなら息を吹けば音が勝手に鳴ります。リコーダーは音を鳴らす仕掛けが楽器に組み込まれているからです。唄口と呼びます。
金管楽器の場合は楽器本体に唄口はありません。ですので息を入れても音はならず息が通る音しか聞こえません。
金管楽器は唇を振動させて、その振動が楽器に伝わり音となります。ですので音が出せるようになるまで、若干の訓練が必要です。
まずはマウスピースという吹き口で音が出せるように練習します。マウスピースもただの金属の短い管です。
私の場合、女子の先輩から手ほどきを受けました。しかし、なかなかマウスピースで音が出せませんでした。自分は不器用だなぁ。。。
先輩が諦めかけた頃、初めて短い音が鳴りました。
おならのようでした。今思えば、ものすごく力が入っていました。
3つしかボタン押せないのにたくさん音が出るよ
金管楽器は演奏は指でボタン(レバー)を押して音程を変えます。リコーダーのようにたくさん穴はありません。トランペットやホルンはボタンが3つしかありません。
ボタン(レバー)には指番号を1番、2番、3番のように呼称します。マウスピースから近い順位に1番①、2番②、3番③です。
押し方に何通りあるでしょうか。金管楽器の場合は何も押さない場合も音(音程)が出ます。計算すると8通りです。
- 何も押さないが1通り
- 1つレバーを押すのが3通り(①、②、③)
- 2つレバーを押すのが3通り(①②、②③、①③)
- 3つレバーを押すのが1通り(①②③)
8つの音がでるなら、ドレミファソラシドは行ける?。いやいや、シャープやフラットの半音はどうなるの?。あれあれ?となります。
実は唇を緩めたり、すぼめたりして、振動の幅(振幅)を変えています。ですので同じ指使いでも、たくさんの音がでるのです。例えば、何も押さないで出る音はドミソド(高い方) の音が出ます。
同じ指で出る音を「倍音」といいます。高い音になれば倍音の幅が短くなってくる。
中学生の私にはその理屈が分からず、先輩の聴きました。先輩は困ってました。
高校生物理の波長の授業で感動的に理解できたのを覚えています。
金(ゴールド)でできていると思っていた
実は金管楽器は真鍮という銅と亜鉛の合金でできています。錆びないように表面にピカピカのコーティングがしてあります。合金でなく、すべて金(ゴールド)だったらもっと楽器の値段が高いでしょう。
私の場合は金(ゴールド)ではなく鉄でできていると思っていました。学校の楽器は古く、輝いていないものが普通だと思っていたから。。。
水が溜まる
楽器を吹いていると、管の中に水が溜まります。息の中に含まれる水蒸気が金属の管の中で冷やされて、飽和水蒸気量に達して、液化します。理科で習いましたね。
その溜まった水はつば(唾液)ではないかと思っている人がいます。唾液だと汚いですね。
濃度や成分を計ったことはありませんが、微量の唾液が混じっているかもしれませんが、ほとんどは水 です。
しかし、綺麗な「お水」ではありません。楽器の管の中の汚れ(金属のサビ、潤滑オイル、雑菌)などが混ざっている混合液です。ですから、飲まないようにしましょう。
中学生の頃、友達とその混合液を味見したことがあります。もう二度としません。。。
ポツポツと異音。楽器が壊れたんじゃないかと心配する
こんな感じの音がなります。
決して楽器が壊れたわけではありません。水がたまるとこういった音が鳴ります。抜き差し管から溜まった水を楽器の外に出します。これを「水抜き」と言います。
演奏会でこういった音が鳴ったら大変です。演奏者は曲の合間などにこまめに「水抜き」をします。楽器によってたまる場所が決まっています。ホルンの場合は、マウスピースに一番近い管、第3部抜き差し管です。
初心者の頃「水抜き」を知らずに、楽器が壊れたと思い悩んでいたことがあります。先輩に相談したら、爆笑されました。。。
管が抜けるんだ
音合わせ(チューニング)をするために管の長さを微調整できるようになっています。ホルンの場合、B-(ベー)管とF(エフ)管があるので、訳が分かりません。
管をたどりながら、微調整する管を探し当てます。これも、慣れが必要です。
ホルンって左手で吹くんだ
ホルンは左手で運指して、演奏します。決して、左利きではありません。
「器用だね。」と言われ気分がとても良くなります。私はとても単純なんです。。。
まとめ
ホルンはただの金属でできた長い管なのです。音程や音色は人間の体全体、主に唇周辺で作っています。そのため、体調が悪いときや唇が荒れている時は、いい音が出ないのです。日頃の体調管理が大切です。
でも最近、思うところがあります。老化とともに今までできていたことができなくなってきています。これは仕方のないことですが、今できることを精一杯すること。諦めずに、頭の中で「いい音」を出そうとイメージして音を出します。これは体調が悪いときも同じであることに気づきました。